(色画用紙を使って気球モビール作ってみた)
よしもとばなな
「デッドエンドの思い出」
くさつ古本市で出会った短編集。そう、たまたまその場を訪れたからこそ出会えた本。
表現する時に、とても丁寧に言葉をつくしている。
好きな箇所を抜き書きします。
「幽霊の家」
まるで真冬の曇った空のような中途半端な明るさと暗さがあり、なんとなくそれが私に、彼を好きになることを尻込みさせていた。...
「おかあさーん」
みんな、とりあえず形のとおりにふるまっているだけで、本当はそこの奥にあるすてきなものをお互いに交換しあっているのかもしれないと私は思った。
「ともちゃんの幸せ」
病気の小鳥に餌をつめこむようなものだ
ともちゃんが何か大切なものをこつこつと貯金していくのをじっと見ていた。
「デッドエンドの思い出」
本当に百万分の一の確率で、ものすごくおいしいものができてしまったような、でも、二度とは再現できない、そういう感じの幸せだった。
この本と出会えて幸せ